ごあいさつ
拝啓 残暑なお厳しい日々が続いておりますが、皆様にはお変わりなくお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。
日頃は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
さて私事にて恐縮ではございますが、このたび3度目の二十歳 「60歳(還暦)」という大きな節目を迎えることとなりました。
思えば21歳で嫁いだ私にこの仕事が務まるのかと当時は不安で一杯でしたが、今は亡き先々代、先代会長より 「呉服を扱う仕事はお客様の大切な 人生の節目をお手伝いさせていただける幸せでありがたい仕事である」と教わり、日々の仕事の中でそれを実感することがこれまで何度もございました。 お客様より 「ありがとう」 のお言葉をちょうだいした時、 逆にこちらこそありがとうございます」と感謝の気持ちが込み上げたものです。
現会長である四代目の想いを継承した五代目も、先人たちが築いてきたお客様への感謝を忘れずに、きものを通じて感動をご提供し、皆様に必要とされる 京都まるなかであるべく日々研鑽に励んでおります。 また人材は宝、社員にも恵まれ、お客様が喜び笑顔になってくださる店作りに皆が一丸となって取り組んでくれております。
「継往開来」 とは、先人の業を受け継ぎ未来を切り開く、過去のものを継続し、それを発展させながら将来を開拓していくことを意味する言葉ですが、 まさに今それを目指して日本の民族衣装、伝統文化を絶やさぬよう、お着物が置き物にならぬように、日々励んでおります。
こうして現在まで京都まるなかを存続できるのも、ご利用いただいたすべてのお客様のおかげでございます。 今後とも五代目、私、社員一同みなで呉服業に邁進してまいりますので、末長くよろしくお願いいたします。
敬具
和6年8月吉日
京都まるなか 専務 中西 孝子